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2008年10月08日
ノーベル物理学賞 日本人初のトリプル受賞
素粒子研究の権威3人による日本人初のトリプル受賞−−。ノーベル物理学賞に輝いたのは、米国に渡り、「世界的な権威」として独創的な研究を続けた南部陽一郎さん(87)、そして南部さんのまいた種から花を咲かせた小林誠さん(64)と益川敏英さん(68)のペアだった。→rakuten ranking
「やっと受賞できてよかった」「違った個性がいい方向に進んだ」。7日夜に届いた朗報に、ゆかりの人からは続々と称賛と祝福の声が寄せられた。
「おめでとう」。日本学術振興会理事の小林誠さんと、京都産業大教授の益川敏英さんは、ノーベル物理学賞に輝いた7日夜、二人三脚でつかんだ栄冠を互いにたたえ合った。評価されたのは、35年前に共同発表した、素粒子の世界で起こる現象の仕組みを説明した「小林・益川理論」。「そのうち、じっくり話しましょう」。偉業を達成した盟友2人は電話で喜びをかみしめ合った。
「えっと、何も用意していないんで……。突然のことで驚いています」。小林さんは午後7時15分ごろ、日本学術振興会で、ノーベル財団から受賞の知らせを携帯電話で受けた。その後、花束を手にしながら記者会見に臨んだ。
静と動−−。口数こそ少ないが、一言一言に重みがある小林さんと、エネルギッシュでよく話し、笑顔を絶やさない益川さん。好対照な性格で、手を携えて偉業を成し遂げた2人は絶妙のコンビだ。
小林さんは「益川さんと、『受賞することになったら大変だね』とは話していた」と打ち明けつつも、「我々の仕事がそれに値するか、あまり考えていなかった」「やりたいことだけやってきた。わがままな研究生活だった」と控えめなコメントに終始。研究に話題が移っても、「受賞の対象になった仕事は30年も前に書いた論文。突然、昔の仕事で賞をいただき、奇妙な感覚です」と淡々と語った。
益川さんは午後7時25分ごろ、京都産業大の会見場に姿を見せて、「南部先生が2分の1、私たちが4分の1、4分の1。それくらい南部先生の功績が評価された」。カメラのシャッターが激しく切られる中、真っ先に大先輩をたたえた。
「先生自身の喜びの声を」と促されると、「いや、たいしてうれしくない」とジョークで切り返し、「日本では、物理にあこがれを持つ人が今後増えてほしい。今回の受賞が、科学離れの歯止めとなればうれしい」と、かみしめるように話した。
報道陣に囲まれると、「申し訳ないけど、きょうはバンザイなんてやらないよ」と言いながら、両手を挙げて見せるちゃめっ気も。小林さんについて聞かれると、「難しいですね。彼を研究しているわけではないので」と話し、笑いを誘った。
(以上「読売新聞」10/7 より引用)
スウェーデン王立科学アカデミーは、2008年のノーベル物理学賞を高エネルギー加速器研究機構の小林誠名誉教授と益川敏英京都大名誉教授=京都産業大教授、米シカゴ大の南部陽一郎さん(福井県出身で米国籍)の3氏に授与すると発表しました。
授賞理由は「小林・益川理論」と「対称性の自発的な破れ」による素粒子物理学への貢献。宇宙や物質の成り立ちにかかわる根源的な現象を解明し、素粒子物理学の基礎となる「標準理論」を構築した功績が評価されたのだそうです。日本人のノーベル賞で、共同受賞は初めてなのだそう。
日本人のノーベル賞受賞者は、2002年の小柴昌俊氏(物理学)、田中耕一氏(化学)以来ですね。
物理学賞は故湯川秀樹氏、故朝永振一郎氏、江崎玲於奈氏、小柴氏に続く受賞です。
授賞式は12月10日、ストックホルムで行われ、3氏に賞金計1000万スウェーデンクローナ(約1億8000万円)が贈られるそうです。
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